『歴ボド(れきぼど)』は、歴史をテーマにしたボードゲームと記事が一つになったゲーム誌です。日本史や西洋史、古代から近世まで、歴史上の様々な事件や出来事にスポットをあてて、夏と冬の年二回発行します。
第5号:2027年夏:『猛虎三国志2』ゲームデザイン:天津老師
第4号は、歴ボドとしては初めての西洋史になります。しかしナポレオンや百年戦争などのメジャーどころではなく、「ユグノー戦争」ということで驚かれた方もいらっしゃるかもしれません。
「ユグノー戦争」はフランス史では転換点の一つとして捉えられる大事件でしたが、日本では認知度は高くありません。その原因は、やはりその構図の複雑さにあるのではないかと思います。同じ家でも宗派に分かれて対立し、王位継承も家系も複雑。おまけに似た名前が多くて覚えにくい。これはそうですね、日本で言うならばさながら南北朝時代といったところでしょうか。
そんな「ユグノー戦争」について知るもっともよい解が第4号のゲームと記事に触れていただくことです。そして知れば知るほど、その変転極まりない史実の経過に魅了されること間違いないでしょう。
しかし歴史好きな皆さんのこと。「発売まで待てない」「発売前に予習しておこう」という方もいらっしゃるかもしれません。そこで、中嶋氏との打合せの中でいろいろ教えていただいた、背景理解に役立ちそうな作品をご紹介します。
『王妃マルゴ』
小説(大デュマ著)&映画(イザベル・アジャーニ主演)&漫画(萩尾望都の作)によるゴージャスなコスプレ宮廷史劇。キュロットパンツ(当時の名称はオー・ド・ショース)は当時の身分の高い成人男性のフォーマルウェアなので、その美脚も見どころの一つとのこと。
小説『シャルル九世年代記』(『カルメン』の著者メリメ)
ユグノー戦争を舞台とした時代劇(架空の下級貴族が主人公で史実の人物も絡む。中嶋氏によればラ・ヌーがカッコいい!とか)。メリメ自身は宗教的には(どちらかというとユグノーを推す)中立の立場でしたが、旧教同盟の盟主ギーズ公アンリ一世のファンであり史伝も書いているそうです。
小説『黒王妃』(佐藤賢一)
悪女と言われるカトリーヌ母后の立ち位置の考察。中嶋氏はカトリーヌについてはジャン・モリユーの大部な伝記『カトリーヌ・ド・メディシス』上・下を中心にイメージを作ったそう。
オペラ『ユグノー教徒』
マイアベーアが作曲した19世紀の大ヒット作で、パリ・オペラ座の看板演目となった超大作オペラ。しかし日本では全く知られておらず、オペラはまだまだ日本ではマイナーであることがよく分かるとおっしゃられていました。
ゲーム『Wars of Religion』
リーグ(≒旧教同盟)、ユグノー(≒新教連合)、王党派(≒ポリティーク)の3人用ゲーム。なお中嶋氏によれば、3人用ゲームは需要が少ないイメージがあり、氏の作品である『太平記』や『源平盛衰記』や『英仏百年戦争』等も実際は3人プレイのイメージがありながら、あえて2人プレイにしたのだとか。
参考になれば幸いです。
株式会社IED
コマンドマガジン編集部 ボードゲーム係
550-0012 大阪市西区立売堀1-7-18
価格:各号3,300円(消費税含む)
最終更新:2026年10月7日